医科・歯科ともにクリニックの運営が複雑になった昨今、事務長の採用を検討する医院が増えてきました。このコラムでは、これから事務長を採用しようと考えている、どのように活かしていくべきかを考えている院長先生のために、事務長に効果的に活躍してもらうために最初に知っておくべきポイントをご紹介していきます。
「事務長の採用・活用」よくある失敗例を知れば回避できる
弊社は医科・歯科向けにアウトソーシング事務長サービスを提供していることから、医療業界での「事務長活用」に関する様々な情報や相談が寄せられます。
私たちが最初に驚いたことは、クリニックにおける「事務長活用」の失敗ケースが実に多いことです。そして、そうした事例を耳にしている院長は、事務長活用に、不安感や不信感があり、必要性を感じていながら躊躇してしまう。こうしたケースが実に多いことが分かりました。 少しネガティブな話からスタートしますが、事前にリスクやつまずきやすいポイントを知ることで回避することも可能です。まずは、クリニックにおける事務長活用の「よくあるトラブル」についてみていきましょう。
代表的な失敗やトラブルのケースとは?
組織が大きくなると、業務や労務管理などスタッフとのコミュニケーションの一部を事務長に委譲していくことになります。
立場上、シフトや給料など雇用条件に関わる領域でスタッフと接する事務長のもとには、愚痴、不満、要望が数多く寄せられることになりますが、この時、経営視点や管理職経験のない事務長の場合は、スタッフの声に徐々に洗脳され、「院長が悪い」という考えに陥ることがあります。そこからスタッフの代表として、様々な交渉をしてくるという構図ができあがります。
一定の勤務年数が経過し、クレジットカード情報、通帳や印鑑を預けた後に起きてくる問題です。企業のような管理方式が取り入れられていないクリニックでは比較的多いトラブルです。
弊社への相談でも、事務長が問題を起こしたため解雇をしたいが、お金の動きを握られていることと、院長が、事務長に移譲していた業務内容を把握していないため、踏み切れないというものがありました。
クリニックは女性の多い職場です。また医療機関ではビジネス的な考え方は嫌われる傾向があります。こうした環境に、企業から転職してきた男性事務長の場合、前職場でのコミュニケーション方法をそのまま持ち込み、不評を買うケースがあります。
小さな規模である医科・歯科クリニックの場合には、企業論理や組織論理について学んだことのないスタッフが多いことと、事務部門の役割が理解できないことの二つの理由から、単なる上司から部下への指示命令では協力関係を構築できないことがあり、院長にとって新たな悩みの種になることがあります。
社会的に認められる恋愛関係を超え、職場に迷惑をかける異性関係のトラブルも後を絶ちません。この男女関係における倫理観は仕事能力とは関係なく、優秀なスキルを持った事務長でも問題を起こすことがあります。
クリニックの運営は企業と違い、比較的少ない人間関係で支えられているため、こうしたトラブルを一度起こしただけでもクリニック全体のパフォーマンスが著しく落ちてしまいます。
昇給や賞与の査定、経営状況、人事情報など、院内のマネジメントには機密情報を取り扱うことが含まれます。こうした、いわゆる「他言無用」の情報をついついスタッフに漏らしてしまう事務長が、クリニックの組織内に不必要なトラブルを起こすケースがあります。
特に、小さな組織での仕事経験しかなく、組織仕事のルールや処世術について学んだことがない事務長に見受けられます。
「仕事ができない人を採用してしまった」。これが結局は一番多いケースと言えるでしょう。
電池の購入を指示したら、あらゆる種類の電池を買ってきた、という笑い話のようなケースから、いつもパソコンでゲームばかりしている。頼んだ仕事がいつまで経っても完了しない。など、クリニックにおける事務長に対する期待外れは枚挙にいとまがありません。 このように、事務長活用で楽になるどころか、心労が増えてしまうという話を、多くの院長も一度ならず耳にしたことがあるのではないでしょうか。
事務長を採用する前に院長が考えておくべき「3つの視点」
なぜ、このような失敗ケースが多いのでしょうか?その理由は大きく3つあります。
事務長の採用を検討している院長の多くから「診療だけに集中したい」という言葉をよくお聞きします。この言葉が示す通り、実は、多くの院長が漠然と欲している事務長像とは、「経営担当者」としての人材であることが多いと言えます。
これは言葉を変えれば、「中小企業の社長ができる程度の人材」、少なくても、「企業の管理職程度の人材」を欲していることを意味しています。
しかし、実際に事務長採用で提示している処遇を見ると、経営人材を採用できるだけの金額を提示できてないことが多いと言えるでしょう。
実際の成功ケースや現に私たちが採用活動をしている経験から、クリニックの経営部門の管理職としての事務長人材を採用するために、年俸800万円以上(地方であれば600万以上)提示しなければ、一定の「判断」を含む業務を任せられる人材の採用は難しいでしょう。 自分が求めている人材は、採用マーケットの競合が提示している処遇でどの程度なのか?こうした視点で条件を設定することが大切になります。
医療業界全体でも「クリニックの事務長」を活用している医院は少なく、事務長間での情報交流や勉強の教材も限られています。その為、スタンダードと呼べる仕事内容が合理的に整理されていません。 事務長に期待する役割や仕事内容は?その為に必要なスキルや経験は?採用する為に提示する処遇やキャリアプランは?こうした採用の枠組みが整理できていないと、事務長活用の成功確率を下げる理由となるため、事前にしっかりと考えておくことが必要です。
ドラッーカーは、人材養成には四つの役割が必要と説いています。「導いてやる相談役」「技術を伸ばしてやる教師」「進歩を評価してやる判定人」「励ましてやる激励者」。しかし、院内には、実際の業務と院長の指導以外に、事務長の育成環境がない場合がほとんどです。
クリニックにおける事務長の多くは、仕事の相談ができる上司がいない。自分の仕事について正しく評価をしてくれる基準がない。理想となるモデルがない。共感できる仲間もいない。こうした状況からせっかく採用した人材が転職を選ぶという残念なケースが多くあります。 まずは自医院で事務長を採用する前に、こうしたことを理解しておくことが重要です。
事務長に求められている4つの機能
前項までの現実を踏まえつつ、次に押さえておくべきことは、事務長に何を期待するのか?を明確にすることです。そのために、まずはクリニックの事務長に求められる4つの機能について考えてみます。 事務長には、院長が経営トップとしての「判断業務」と「診療領域の競争力向上」仕事に専念できる環境をつくるために、診療領域以外の経営実務や管理業務を行うことが期待されています。これらの業務を行う上で事務長には、主に、次の4つの機能が求められています。
医業と経営を役割分担するケース。経営面における決裁権(意思決定や組織運営上の指揮権)も一部付託され、経営リソースの効率的な活用に責任を持つ機能です。
特に重要な責任として「お金」と「人」についての判断まで移譲できること。
お金についていえば、事業投資のための借入や資金繰り、事業の収支や事業計画、設備や人への投資や人件費、広告費の配分についての判断など、院長に方針を踏まえつつも、計画から実行まで責任を持って行うことが期待されます。
人の領域では、採用や配属、評価と処遇の決定、育成や士気の維持など、院内の人間関係の調和と生産性の向上の観点から、さまざまなマネジメントを行うことが期待されます。 ただしこのレベルの事務長活用の難易度は高く、成功事例は限られています。
院長の方針や指示を、スタッフを通じて実務に落とし込んでいく。決定権や指揮権は限られており、院長の代理として業務を実行することが期待されます。
集患や売上増のための対策、診療の生産性向上のための各種取組み、採用の仕組みづくりや定着率の向上のための施策など、院長の方針を受け、各種の仕組みやオペレーションをつくるというマネジメント業務を行うことが期待されています。 またクリニックのスタッフ数が10名を超えると、院内の人間関係やコミュニケーションも徐々に複雑化し、手間暇がかかるようになります。人事的な安定は事業運営上の重要事項であるため、スタッフのケア、組織的な情報共有、トラブルの未然防止、モチベーション管理、トラブルの調停など、人事機能を期待されています。
経営担当者やマネージャーではなく、いわゆる「事務スタッフ」としての位置づけで、経理や労務等、事業運営上必ず付随する各種のルーティンや事務業務を行う機能です。
クリニックが小さい場合は、院長自身や奥様が行っている業務を、徐々に、受付スタッフに移管してゆくケースがほとんどですが、売上規模が大きくなったり、事業運営の取り組みが複雑になっていくことで、事務系の仕事も増えていきます。
事業運営に付随する事務的な業務のすべてを、院長に変わって一手に行うバックオフィス機能全般を期待されています。
院長のスケジュール管理や出張手配、各種連絡や調整、名刺やお礼状の管理、経費精算など身の回りの雑務を処理することで、トップが仕事に専念できる環境をつくる機能の一つです。 以上、クリニックの事務長に求められる代表的な機能を4つご紹介しました。
必ず明確にしておくべき、事務長に求める仕事領域
事務長の機能と対になる、もう一つの重要な視点が、「7つの習慣」で有名になった時間管理の原則です。
下の図ように、仕事の中身を、「重要度」と「緊急度」の二つの軸で分類することで、仕事や時間を効果的にマネジメントするための分類法です。
第一領域「診療業務」
「重要度も緊急度も高い」領域は、診療業務そのものです。患者さんの来院、治療、会計、予約など、「事業の成果」を生み出すための直接的な仕事の領域を指しています。
第三領域「診療の付随業務」
「重要度は低いが、緊急度は高い」領域は、診療に付随する業務です。シフト作成、カルテ管理、レセプト請求、各種支払いなど、事業の成果を生む出す直接的な業務に付随する作業です。
第四領域「やらなくてもよい業務」
「重要でもなく、緊急性もない」領域は、すでに成果を生まなくなっている形骸化した「見せかけの業務」や「営業電話の取次ぎ」など事業運営上ほどんど意味のない業務などです。
第二領域「成長のための業務」
そして、クリニックの事務長を採用し、活用を検討する院長が必ず押さえたいポイントは「日常業務ではない、事業経営に重要な意義のある『第二領域』の仕事を事務長に期待するのか?を明確することです。
なぜなら、この「第二領域の仕事」を期待するかしないかで、人材像(スキル、能力、経験)や処遇(給与、キャリアプラン)が大きく変わってくるポイントだからです。 第二領域の仕事を期待しているなら、それに相応しい人材を採用すること。これを理解することと、どう具体化していくか?が成功と失敗の大きな分かれ目になります。
事務長に求められる業務スキル
クリニックにおける事務長の採用と活用に成功するには、「事務長に期待する仕事」、「必要なスキル」を知ることが欠かせません。そこで弊社がこれまで13年、400医院のクリニックサポート実績から抽出した「事務長に求められるスキル」をご紹介します。
事務長に求められる機能とスキル
③経営担当者機能に求められるスキル | ○ マーケティングスキル・・・増患や増収のための具体的な施策を企画実行できる ○ 経営分析、戦略立案・・・・現状把握、課題の明確化、戦略の構築、組織デザイン、具体的施策の立案 ○ マネジメント知識・スキル・・・・経営戦略、財務(法人化・節税・投資)、帝王学、事業承継 ○ ビジネスコーチングスキル・・・トップの話を聴き、理解共感し、質問や事例でボトルネックの解決に導くスキル |
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②マネージャー機能に求められるスキル | ○人事マネジメント・・・・・面談、面接、ミーティングのファシリテーション(コーチング基礎スキル) ○組織オペレーション・・・指示、命令、通達、根回し、ガス抜き等、公式非公式の情報管理と組織メンテナンス ○プロジェクト管理・・・・PDCAサイクルによる改善活動や診療オペレーション構築などスタッフとの協働スキル ○仕事デザイン・・・・・・ビジョンや目標を具体化するためのプランや方法論を構想する力 ○マネジメント知識・・・マーケティング、人事評価、就業規則、マニュアル、会計、助成金、労務の概要理解 |
①総務機能に求められる基本スキル | ○コミュニケーション・・・要件を正確に把握、院内で嫌われない、オフィシャルな大人の対応 ○組織仕事のスキル・・適切な報連相、期限や納期の厳守、適切な情報管理(著作権、人事情報、機密) ○書類・文書作成・・・・・読解力、一般ビジネス文書の作成(報告書・労務関連文書・行政関連文書) ○調査・レポートスキル・・未知の領域でも依頼された内容を調査し要点をまとめてレポート(比較・意見) ○販促関連文書作成・・・WEBコンテンツ、掲示物、チラシ、リーフレット、ポスター等の制作 ○企画の基本スキル・・・5W1Hに基づいて企画書に構想を整理できる ○IT知識/PCスキル・・PCスキル、PCセットアップ、ネット接続、メーラー・プリンタ設定、グループウェアやメーリングリスト運用 ○業界基礎知識・・・・・マーケット、業態、トレンド、事務長の役割、基本用語 |
マインド | ○ビジョンへの共感/コンセプトの理解 ○補佐役としてのやりがい ○ホスピタリティなど医療従事者が大切にする価値への理解 ○発展・繁栄・成功を肯定するマインド ○真摯さ、自助努力 ○与える側のマインド(承認を与える側、承認されたいが強い人はNG) ○縁の下の力持ち、功は人に譲る ○安定した心境・感情面が安定している |
事務長活用の必勝法とは?
クリニックのニーズとは裏腹に、まだまだ数が少ない「クリニックにおける事務長活用」の成功事例から4つの成功パターンを見ていきましょう。
「経営担当者型」の数少ない成功パターンを見てみると、学生時代の友人や親戚など、縁故者から良い人材を得られるケースが見受けられます。
事務長に経営担当者としての役割を期待しているのであれば、相応の報酬(中小企業の課長~部長職などその人材が他の企業で得られるであろう報酬と同程度)を用意することと、優秀な人材特有の自己実現欲求を満たすための場(キャリア)を、外に求めることも許容することが必要な場合があるでしょう。
院長が「夢」を語り、相手の人生に責任を持つ覚悟で地道な説得活動が必要です。
オールマイティー型の人材を採用することは至難の業です。また、それだけ優秀な事務長は、そもそも自分のクリニックでは採用できない、という前提で必勝法を考える方が結果的にはうまくいくでしょう。
その意味で、まずは、経理と雑務を処理してくれる女性パートスタッフの活用から始めるなど、「段階的」かつ「機能分担」という視点から、人材の採用を進めて行きましょう。経理・雑務の次のステップでは、「総務・人事管理担当」や「マーケティング担当」など、その時々に医院に必要な人材を採用していく形であれば成功確率は上がります。
「即戦力」や「優秀な人材」は自医院では採用できない、という前提を受け入れて、手間暇をかけて育成することも長い目で見て有効な策の一つです。 素直で忠誠心が高く、地頭がそこそこ良い若手の男性を採用して、3~5年かけて育成していくことで、やがて院長の右腕としての役割を果たしてくれることでしょう。ただしこの場合には、院内で育成できる環境が用意できないことがほとんどです。外部の研修期間を利用する、医院見学の機会、相談先を作ってあげるなどサポートが必要です。(弊社では、「事務長養成講座」や「事務長養成サポート」をご用意しています)
医業収入が1億~3億程度の段階では、第二領域を任せられる管理職人材の採用はなかなか難しいのが実情です。上記の通り、企業管理職クラスの人材が求めるだけの報酬を用意できないことと、キャリアプランが描けないことが大きな理由です。 医院規模1億~3億程度であれば、人件費が比較的抑えられる女性スタッフを「総務・秘書」として採用し、第二領域の機能を、「アウトソーシング」でカバーすることが最も有効で、誰にでも手に入れることができる必勝法といえるでしょう。
事務長は医院規模がどのくらいの時に採用するか?
1億を超えたら検討時期
「1億を超え、さらなる拡張を目指している」という段階での採用が最初のポイントになるでしょう。この段階ではスタッフ人数が10名近くになるため、マネジメントが質的に変化します。
質的な変化とは、院長一人が奮闘している段階から、「分業」「仕組み作り」「幹部育成」「次の競争力をつけるための仕込み」など、一段高度な取組が必要になることを指しています。
この段階では、①院長の時間不足が顕著になる②院長が全スタッフの動きを把握するのが困難になるという二つが、成長のボトルネックになります。
これらを解決する方法として事務長活用が有効となりますが、この段階では、採用にかけられる予算が限られ
るため、アウトソーシングの活用が有効なケースが多いでしょう。 収益性が高く男性を雇用できるケースもありますが、1億時点では、受付スタッフ等の女性事務スタッフを、総務的な役割で活用する形が現実的なスタート点です。
3億を超えたら男性の常勤事務長を
3億~5億を超えてくると、受付等から抜擢した事務スタッフのみでは組織運営に歪が出始めることが多く、マネージャー機能を持った男性常勤事務長の本格的な採用が必要になります。
事務長の採用コスト、給与設定は?
前項の「4つの機能」に応じて処遇は大きく変わります。ポイントは、一般企業との人材争奪を行っているという観点から「市場価格」に応じた設定にすることです。
マネージャー機能を持った男性常勤事務長
仮に、マネージャー経験者を採用する場合には、中小企業の「課長・マネージャー」がどのくらいの年収か、また、退職時にはどのくらいの年収になっているのか?退職金などの生涯年収などを踏まえて設定をすることが必要です。現時点では、年収800万程度を提示しなければ判断業務や人事関連業務を任せられるレベルの人材採用は難しいでしょう。
総務・秘書的な機能を持った常勤事務長
法人規模が3億程度になると、総務的な業務だけでもパートではなく、一定の仕事スキルや経験を持った常勤スタッフが必要な段階に入ります。
現時点では、年収500万程度の提示をすれば事務領域は指示や決められた通りの実務処理を行い、適切な報連相をしてくれる程度の人材を手に入れることはできるでしょう。繰り返しになりますが、このレベルの人材の場合は、次の組織発展のために必要なマネジメント機能を期待できないことは理解の上、段階的に必要な人材、機能を揃えていくという視点が大切です。
事務長採用時のチェックポイント
事務長が成果を上げるには、医療知識や業界経験よりも、仕事スキル、ビジネス経験のほうが重要です。
人柄や志望動機のチェック
事務長に限らず一般論ではありますが、「志望動機に納得性が感じられること。」「誠実な人柄であること」「女性スタッフと良好な関係が築けること」「医院や院長の価値観や運営方針に共感できること」などが簡単なチェック項目です。 また、経験が少ない若手から育てる場合には、「地頭が良いこと(会話のテンポや受け答えで分かる)」「自己投資の習慣を持っていること」「素直さがあること」などが有効なチェックポイントです。
経験やスキル、実績のチェック
採用したい事務長像が「マネージャー機能を持った事務長」の場合には、「経験してきた業務内容とクリニックが求めている業務との関連性」「部下を使った経験、育成経験の有無や内容」「管理職として力を入れてきたこと、具体的な取組み、成果」など、できるだけ、クリニックが期待する役割や業務に関連した、経験や実績をチェックします。
またこの先の仕事人生において何を得たいのか?という「志向性」の確認も大切です。クリニックの仕事で求職者が求めるキャリアプランを提示できない場合には、仮に採用できたとしても早晩退職することになります。
その意味では、「クリニックにちょうど良いスペックであること(少なくても、オーバースペックでもダメ)」も大切です。
以上、「はじめての事務長活用。失敗しないために知っておくべきこととは?」と題してお届けしてきました。医院規模が小さいためアウトソーシングを検討しよう、活用ノウハウを学ぶためにまずはアウトソーシングから始めてみよう、という方は、ぜひ業界最大手、パイオニアであるMOCAL株式会社が提供する「Mr.歯科事務長」や「クリニックマネージャー」の情報をチェックしてください。
MOCAL株式会社 今野賢二