自費率の向上はチームで担う!カウンセリングスタッフを活かす仕組みづくり

自費率を上げたいと考えたとき、多くの院長先生は凄腕カウンセラーの育成や、クロージング能力の高いスタッフの獲得を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、個人のスキルに頼りすぎる体制には限界があります。本コラムでは、カウンセリング担当者がその力を存分に発揮できるチーム力と、システム作りに焦点を当てて解説します。

目次

1. スタッフのメンタルブロックを外す

自費率向上の第一歩は、技術や話術の習得ではなくスタッフの意識改革にあります。

なぜ自費治療を勧めるのかを正しく理解する

多くの医療従事者は、高額な治療費を提示することに後ろめたさを感じがちです。医療は奉仕であるという意識が強いほど、できるだけ保険で、と考えてしまいます。しかし患者様の将来の健康を守る最善の選択肢を伝えることは、医療人としての責務です。

まずは、正しい情報を伝えることが患者様の利益に繋がるという考えを院内全体の共通認識にしましょう。自費治療がどのような価値を提供するのかをミーティングで共有し、スタッフが「自分は患者様の健康維持に貢献している」と実感できる土台を作ることが重要です。

2. 一見さんより常連さん:日常のコミュニケーションの力

自費治療の提案が成功するかどうかは、カウンセリングルームに入る前の関係性で決まります。

日頃の関わりがクロージング率を左右する

多くの患者様は、最初は保険診療やメンテナンスを目的に来院されます。日々の診療やメインテナンスの中で、患者様がこの人になら任せたいと感じる信頼関係を築けているかどうかが、提案の受け入れられ方に直結します。

信頼関係がない状態での提案は、単なる売り込みに聞こえてしまいます。一方、口腔内の変化を丁寧に見守り続けているスタッフからの提案には、強い説得力が宿ります。

患者様は初回来院時から常にクリニックを評価しています。日々のコミュニケーションで不安を取り除き、医院のファンになっていただくことこそが、最も確実な成約への近道です。

矯正歯科における紹介の重要性

治療完了とともに通院が終わる矯正歯科などの場合は、リピーター化が難しい側面があります。しかし、来院中の満足度が高ければ、その先にいるご家族や知人への紹介が生まれます。目の前の患者様だけでなく、その背後にある繋がりまで意識した丁寧な対応が、結果として紹介数の増加、ひいては自費率の維持に繋がります。

3. 情報共有と連携が医院のセーフティネットになる

各スタッフが持つ患者情報をいかにチームで共有できるかが、提案の成功率を大きく変えます。

提案のタイミングを逃さないチーム連携

歯科医院には多様な職種が関わっています。受付での何気ない会話、診療室での表情の変化、生活環境の変わり目など、細かな情報をチーム全体で共有しましょう。これにより、今この患者様に提案すべきだという最適なタイミングを逃さずキャッチできます。

カウンセリング担当者や院長が孤軍奮闘するのではなく、全員が理念を共有し、情報を繋ぐ。この体制が整って初めて、コンサル能力の高いスタッフが真の力を発揮できるようになります。

チームワークで育てる強い医院体質

スティーブ・ジョブズは、ビジネスにおける偉大なことは、決して一人では成し遂げられない、チームワークによって成し遂げられるのだと語りました。歯科医院の運営も同様です。院長、スタッフ、そして患者様の三者が信頼で結ばれるチームワークこそが、自費率向上の原動力となります。

個人のスキルを仕組みで支え、チームで成果を出す。そんな強い医院体質を、今日から一緒に育てていきませんか。

この記事の解説者

この記事の解説者

Mr.歯科事務長

林 知里 Chisato Hayashi

大手食品系企業にて、所属部署の受付及びCAD製図などを担当後、歯科業界へと転職。

インプラントアシスタントを含む診療アシスタント業務全般に加えフロアマネージャーも経験。院内全体の動きを把握し、その後受付・TC(トリートメントコーディネーター)としてカウンセリングや自費コンサルティングを担当(TCmaster資格取得)。分院展開に伴う医院の立ち上げ、新規指導も経験し、その後後輩の育成にも携わる。トータル15年の歯科医療現場経験からほぼ全てのセクションを経験する。

TC育成や、資格を持たない歯科スタッフのキャリアプランに貢献したいと考えていたところ、アウトソーシングで全国の医院様のお手伝いができることに魅力を感じMOCAL株式会社に入社。

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